2011年4月4日月曜日

シクラメンのかほり (小椋佳)


わたしの悲恋に話は終りましたが、初期の小椋佳さんは抽象画のようで理解しにくい言葉を繋ぎ、まるで難しい哲学書を読むようでした。その不可解さに共感を覚え、彼のアルバムの中にある落書きが好きでした。このシクラメンには私の発見があります。小椋佳さんは北原白秋が好きだというので、私も日本文学全集の北原白秋と高村光太郎の編を買い、ひととおり読みました。白秋の部が終わり、高村光太郎の最初の詩の中に、何と!しくらめんのかほり、と言う文章がありました。パクリとは思いませんが、影響があったのではと思います。この曲のヒットから小椋佳さんの曲は、綺麗な言葉をちりばめた印象派の絵のように変化して行きました。

0 件のコメント: