2010年4月6日火曜日

花のように  (ベッツィ&クリス)


外人女子で爽やかな雰囲気の二人組みと、高度成長をはじめた日本の若者が、戦争を知らない年代に突入したのもこの時代だ。私たち戦後生まれは空襲を知らなければ、原爆も知らない。物心ついた頃には、チョコレートをくれるアメリカ兵や、基地内のボーリング場で遊ぶ外人家族しか知らない。太平洋戦争は消えていたのだ。彼女たちが歌っている日本はもう連合国側になっていた。年寄りの話では竹槍訓練や本土決戦という、ナンセンスな事を語る年寄りの思い出も、この頃にはアメリカを憎む日本ではなくなっていた。逆に、日本の防衛をするアメリカが、そこにあり、それに賛否する若者が、世間をにぎわしていた。逆転の時代でもあった。

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