2010年3月14日日曜日

喝采('89) ちあきなおみ


吉田旺先生の代表曲”喝采”は日本レコード大賞をもらった大ヒット曲です。この頃作詩の勉強中の私は、いい歌だけど♪黒い縁取りがありました♪はいかがなものかと、疑問符をつけていました。ところがところが、結果は大ヒット、黒い縁取りで総てが見えてしまい、細かい説明文を嫌う歌謡詞には最適でした。喪服とかヒツギとか言う生々しい言葉より、黒の縁が聞く人それぞれの世界を創り出すのです。流石に世に出てくる人は才能があるなと関心したのです。私だったら、長々と葬儀の場面を書いていたかも知れませんね。文学詩と違って、歌謡詞の楽しさは街角に流れる。そしてそれを聞いた時に、自分から飛んでいった鳥を見るような、不思議な幸福感なのです。

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