2009年9月20日日曜日

粉雪のラブレター(東京ロマンチカ)

鳴かず飛ばずのこの曲が、歌詞をいじることによって大ヒットする。業界ではよくある話ではある。なにがそうさせるのか。太宰治の”人間失格”のなかに、主人公が友人と物干し台(ベランダ)に出て話をする場面がある。言葉には悲劇名詞と喜劇名詞があって、汽車や汽船は悲劇、市電やバスは喜劇、と言うくだりがある。作者は、ラブレターという喜劇名詞を使ったことで雪の冷たさが半減したことに気ずかなかった。のちに、ラブレターを外した事で大ヒットした。たかが歌の文句でも、文学なんですね。

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